【過食障害】「過食をしてしまう自分」を許すための5つの方法
(執筆:YOKO .N 監修:SINBI代表カウンセラー 福山 裕康)
「過食をやめたい!!」と強く願いつつも、ついつい食べすぎて、その都度後悔をしてしまう…
やめたい、でもやめられない。
それが繰り返されると、「どうして私は(我慢が)出来なのだろう」「どうして前にすすめないのか」と、落ち込んだり、自分を責めたりして、さらにストレスを溜めてしまう人も多いのでは無いでしょうか。
今回は、スポーツの世界のメンタルトレーニングにも取り入れられているサイキングアップを参考にして、「出来ない自分」を許し、前向きになるコツをお伝えします。
こちらの記事も参考に>>【摂食障害】過食の原因?「認知のゆがみ」10パターンを解説
1.一番NGなのは「自分を責めること」
「また食べてしまった」
「もう私なんて、前のように戻れないのかもしれない」
過食をしてしまうと、後悔や自己嫌悪に陥り、自分を責めるような言葉を言いがちになります。
しかし、このネガティブな言葉こそ、一番のNGワードなのです。
声に出しても、心で思っても、自分にとってマイナスな言葉は、自己肯定感を下げるだけで何のメリットもありません。
自分への嫌悪感が増し、ますます「出来ない自分」が固定化してしまうのです。
ついつい自分を責めそうになったときは、次に紹介する方法を試してみましょう。
2.自分に「声がけ」してみる
自分に声がけをしてみましょう。スポーツ選手は競技を始める前、自分やチームメイトと声を掛け合って、自分を鼓舞し、気持ちを高めます。
声を出すことは、気持ちの切り替えを促し、心の状態を高める作用があるのです。
たとえば、次のように自分に語りかけてみます。
・「大丈夫、大丈夫!」
・「ちょっとずつ前進しているから」
・「結局、できちゃうから!」
声を出して自分に語りかけることで、気分が変わります。
癒やしがほしい場合は、ささやくように語りかけ、元気を出したいときは、大きな声をだすと効果的です。
3.身体を「リズムよく」動かす
気分が落ち込むときは、身体を動かしてみましょう。心と身体は繋がっているので、身体を動かすことで、心も軽くなります。
おすすめは、気持ちの良いテンポの音楽に乗って、軽く踊ったり、身体を揺らしたりすることです。
音楽や、身体を動かすことで、心拍数や体温が上がると同時に、脳への血流が促進されます。
また、リズムよく動くことで、ドーパミンやノルアドレナリン、セロトニンなどの神経伝達物質が放出され、ポジティブな気分になります。
▼それぞれの効果
・ドーパミン:やる気になる・多幸感を得る・意欲的になる
・ノルアドレナリン:ストレスに強くなる・積極性をもたらす・集中力が増す
・セロトニン:幸福感を得る・安心感や平常心をもたらす
ネガティブな気持ちになるときに行うと良いのですが、継続することで、心が安定し、ストレス耐性がつくようになります。
4.毎朝「散歩」をする
最近では、散歩の驚くべき効果について、広く知られるようになりました。特に「朝」散歩することで、次のような効果があるといわれています。
4-1.ストレス解消になる
ゆっくりと風景を楽しみながら散歩することで、ストレス解消になります。風を感じたり、鳥のさえずりを聞いたり、木々の緑を眺めたりすることで、脳がリフレッシュします。
4-2.爽やかな朝がスタートできる
午前中に散歩をすることで、セロトニンを活性化させて、一日を爽やかにスタートすることが出来ます。逆に、夕方の散歩は、疲れた頭を解きほぐす効果もある他、身体にほどよい疲労感を与えて睡眠促進の作用もあります。
4-3.マインドフルネス効果がある
散歩にはマインドフルネス(瞑想)効果があります。特に、常にスマートフォンから目を離せない人にとっては、自分の身体と、風景だけに集中できる散歩は特に大切な時間となるでしょう。
5.達成しやすい小さな目標をつくる
大きな目標ではなく、達成しやすい小さな目標を作りましょう。
たとえば、「過食をしない」「おやつを一切食べない」などという目標は、すぐに実現するのは難しいといえます。実行しにくいので、3日坊主になりやすく、「やっぱり自分なんて…」とネガティブに陥りかねません。
それよりは、すぐにでも実現できる「小さな目標」を作れば、行動しやすくなります。
小さな目標でも、達成すれば、自分を褒めてあげます。少しずつ目標を高くしていけば、本来の目標にいつの間にか近づくことも可能でしょう。
小さな目標として次のようなものを作れば良いでしょう。一般的に、食欲を抑える行動といわれているものです。
・何かを食べる前に、まずはお水か炭酸水をコップ1杯飲む
・食べたいと思ったら、まずは深呼吸を繰り返して心を落ち着ける
・甘いものを食べる前に、ナッツなどのヘルシーフードを口に入れる
・どんなものでも、口に入れたら10回以上意識して噛む
・コンビニに入らない
・食べたらすぐに歯を磨く
このような、どんなに小な目標でも、毎日の積み重ねはすごいことです。それが達成出来たら自分を褒めてあげましょう。
これらのことが、習慣化すれば、少しだけ難易度をあげた目標をつくり、大きな目標に近づくとよいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
過食衝動が抑えられない場合、ついつい自分を責めてしまいがちです。
しかし、それでは余計にストレスが溜まり、かえって過食が進行してしまう可能性もあります。
自分を責めずに、気持ちを楽にして、ちょっとずつ前進していくことに注力しましょう。
これらのことを試しても、どうしても自分を責めてしまい、気分が落ち込む場合は、無理をしないでくださいね。
過食の専門家に、相談やカウンセリングなどをしてもらうこともおすすめです。気持ちが楽になり、早期解決になるはずですよ。
こちらの記事も参考に>【摂食障害】過食衝動を抑える!「ネガティブ思考」をやめる方法
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