★過食を止めるにはコミュニケーションを変える！★
摂食障害からの回復を図っていく上で、まず注目していくのが人間関係です。人間関係のコミュニケーションで
何が起きているのか？ そして、そのいちばんの基盤となっている親子関係はどうなのか？ そこがとても大切
になってくるところでありそこから見ていきます。
（執筆：SINBI代表カウンセラー 福山 裕康）
摂食障害の回復にとって、親子関係を見つめることがなぜ大切なのか
摂食障害というと、食べ方の問題や体型へのこだわりといった表面的な部分に注目されがちですが、その背景には、もっと深い心の痛みや人との関係にまつわる問題が潜んでいることが少なくありません。
そのなかでも特に、親との関係――いわゆる「親子関係」――は、多くの人にとってとても大きな影響を与えているテーマです。
親子関係は「最初の人間関係」
私たちは生まれてすぐ、親との関係の中で「自分は大切にされている存在なのか」「ありのままの自分でいていいのか」ということを、言葉になる前の感覚で学びます。
たとえば、小さなころに「もっとしっかりしなさい」「いい子でいなさい」と強く求められていたとしたら、自分の本音や弱さを出すことに怖さを感じるようになるかもしれません。また、「親の期待に応えないと愛されない」と感じた経験がある人は、「完璧でいなければいけない」という思いにとらわれやすくなります。
こうした思い込みや心の傷は、やがて食行動に影響を及ぼすことがあります。たとえば、「過食してしまう自分はダメだ」「もっと痩せていれば認められるはず」といった考えが、摂食障害の症状を強めてしまうことがあるのです。
「親を責める」ことではなく、「関係を理解する」こと
親子関係を見つめ直すというと、「親を責めるのか」「今さらどうにもならない」と感じる方もいるかもしれません。でも、この作業は「誰かを悪者にするため」ではなく、「自分の心の成り立ちを知り、自分を責める癖から自由になる」ためのものです。
たとえば、「私は本当は、もっと安心して頼りたかったんだ」「もっと気持ちをわかってほしかったんだ」といった、自分の奥にある願いに気づいていくと、それまで自分を苦しめていた行動や思考のパターンが、少しずつほぐれていきます。
IFS（インナーファミリーシステム）という心理アプローチでは、「親に愛されたいと願っていた子どもの自分」が、今も心の中に生きていると考えます。その子どもの声にやさしく耳を傾けてあげることが、回復への一歩になります。
関係を癒すことで、自分自身も癒されていく
もちろん、すべての親子関係が回復できるとは限りません。けれど、「過去の関係性の中で何が起きていたか」を丁寧に見つめることは、「今の自分にできること」につながっていきます。
過去は変えられなくても、自分との関係性――つまり「自分に対してどんな言葉をかけるか」「どんなふうに接するか」は、今からでも変えていくことができます。親に言えなかった気持ちを、自分自身が受け止めてあげる。そんな小さな癒しの積み重ねが、摂食障害からの回復の土台を育ててくれるのです。
摂食障害は「心の病」です。そしてその回復は、ただ食べ方を変えることではなく、「自分の心とやさしくつながり直すこと」でもあります。親との関係を見つめることは、その大切な第一歩となるかもしれません。
どんなにゆっくりでも、どこかで立ち止まりながらでも大丈夫です。あなたの歩みを、心から応援しています。
また、
親子関係を見直して、
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こちらの記事も参考に＞【摂食障害】親子の愛のやり直しで摂食障害を治す方法とは？
親子の愛のやり直しで摂食障害を治す方法とは？
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